NPO法人としての新たなスタート

子猫園日記 第5回

2024年1月23日。任意団体から『特定非営利活動法人子猫園ベルソーデシャトンズ』として新たなスタートを切った。全国的にもNPO法人の中学生代表は存在しないようで、自分には大きすぎる責任かと悩み考えたが、「命を救うことに理由なんてない」という信念に迷いはなく、代表理事に就任設立した。

この計画段階当時は中学3年生で受験生。活動を円滑に進めるためにはどうしても近くの高校に行く必要がある。目標は一択だった。子猫のお世話は24時間体制で、空いた時間に勉強するしかなかったので、中2の終わりにはガクーンと成績が下がり焦っていたし、法人化の手続きも非常に難しかった。

そんなとき助けてくれたのが、子猫園卒業生の家族だ。皆さん仕事をしているし、家族に病気を抱えている人もいる。貴重なお休みや動ける時間にと子猫園に来園し、猫たちのお世話、通院、書類の作成、TNR+M(※)の実施。仲間の存在が猫たちを守り、伝えた想いを形にしてくれた。

高校受験。下がった成績を上げるのはとても大変だった。睡魔とも戦った。ただそこには黙って寄り添ってくれる猫たちがいて、情けないポンコツな自分も絶対に否定せず見守っていた。合格発表の瞬間、おかしなくらい手足の震えと涙が止まらず母と抱き合った。受験勉強、保護猫活動、NPO法人子猫園ベルソーデシャトンズの設立、どれも大仕事で正直大変だったが、応援してくれた存在のおかげで達成できた。心から感謝します。

【2023年度の活動】
 子猫保護122匹(うち26匹協力団体へ)
 毎週日曜日譲渡会開催(譲渡数79匹)
 TNR+Mの実施 捕獲手術152匹
 (保護主地域への指導呼びかけ)

現場では必ず高齢者が関わるので、地域包括支援センター長会議にて現状報告と改善策の提案を訴える。NHK総合『家族になろうよ』(生放送)では在園児の紹介をさせていただき、遠方からも問い合わせがあった。若輩者代表の呼びかけにもかかわらず、NPO法人子猫園ベルソーデシャトンズ会員は2024年6月末現在、正会員62名、賛助会員50名となった。感動している。

私事では、高校生になり運動部に入部。運動は苦手だがチャレンジしようと決めた。それから友だちの存在がとても大きくなった。自宅で勉強会をすると(当然猫まみれ)活動の話を聞いてくれたり、猫たちの名前を覚えて声をかけてくれたり。卒業が決まった日にお別れに駆けつけてくれた友人もいた。高校でも、授業の一コマをいただき活動のプレゼンをさせてもらった。クラスメイトは熱心に耳を傾け聞いてくれ、先生がポスターを掲示してくれるという。

今年度もたくさんの命が生まれ、保護・育成しながら家族を探している。

※TNR+Mとは
野良猫の殺処分ゼロを目指し、繁殖を抑制しながら、地域猫として一代限りの命を見守る活動
Trap (トラップ) = 捕獲する
Neuter (ニューター) = 不妊手術をする
Return (リターン) = 元の場所に戻す
Management (マネジメント) = 管理する
赤石 朔

赤石 朔

保護猫活動家
あかいし さく/NPO法人 子猫園ベルソーデシャトンズ代表。2008年富士市出身で、現在は静岡県立富士高校1年生。生まれた時から猫とともに暮らし、猫の幸せを願う気持ちと鋭い観察眼で、保護猫たちの体調変化を見逃さない。命をテーマとした学校講演やイベントでの啓発活動など、多方面でメッセージを届けている。

保護猫譲渡会のお知らせ

毎週日曜日13:00〜16:00に譲渡会を開催しています。
完全予約制。
個別の面会は別日予約可。

子猫のストレスや感染症対策の観点から
いつも過ごしている場所でふれあっていただきます
リラックスした猫たちに会いに来てください
猫たちの様子はInstagramにて日々更新中です

NPO法人子猫園 ベルソーデシャトンズ
富士市本市場128-1
TEL :080-4929-0117(赤石)
メール:berceau1210@i.softbank.jp
LINE :berceau1210

【正会員・賛助会員募集中】〜猫たちが大切に守られる社会を目指して〜
詳しくは上記連絡先までお問い合わせください

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