みんないっしょの五つ子たち

猫と里親さんのお子さん

里親様家族との穏やかな暮らし

子猫園日記 第2回

「なぜ保護活動をやっているのか?」と聞かれることがある。活動家になりたいわけではなく、消えそうな命があったから抱きしめた。そこに理由なんてなかった。私が目指すところは保護することではなく、幸せな猫たちと人の今。

出逢った日から家族として愛情を込めて育てる。「生まれてくれてありがとう!大好きだよ!」と声をかけ一緒に眠る。元気に育った猫たちを里親様につなげるために、インスタグラムなどで猫たちの様子を発信する。保護猫譲渡会を開催し、「ずっとのお家」を探す。

譲渡の際、重要なのが「譲渡条件」である。大切なこの子たちを託すためにお願いしたいこと。家族として、どんな時もその手を放さず大切にしてくれる約束。それに尽きるし、当たり前のことだと思っている。それゆえ、年齢、脱走対策、飼育環境など細かな条件を設けているが(ウェブサイト内「里親様への譲渡条件」に掲載)この条件に賛同を得られず、里親希望を辞退されたり、こちらからお断りすることもある。そんな中、厳しい譲渡条件だから信用できると来園してくれた人もいて、泣ける。里親様との出逢いも宝物であり、感謝に尽きる。ご縁も猫たちが起こす奇跡のように感じる。

食事中の子猫たち
子猫
 

1回目のコラムで紹介した五つ子の譲渡では、初めて猫を迎える里親希望者様からたくさんの質問が寄られ、誠実に準備をしてくれた。「稀(まれ)」と「紬(つむぎ)」のトライアルがスタートし、毎日動画を送ってもらう。お姫様のように可愛い娘さんと猫たちの様子は愛と幸せがいっぱいで、無事トライアル終了。正式譲渡に向かった日、「兄妹の『結久(むく)』と『凪(なぎ)』も迎えたい。みんな一緒ならこの子たちも幸せですよね」と、嬉しすぎる申し出に涙が込み上げる。兄妹一緒に「ずっとのお家」が決まり、訪問。寄せ書きの横に亡くなった「粋(すい)」の写真が飾られていた。

「粋も一緒です。五つ子みんなを大切にします。思いが込められた名前もそのままに」と優しく微笑む里親様。この言葉にはこらえきれず涙が溢れた。奇跡のような出逢い。稀、紬、結久、凪、そして粋。みんな一緒に暮らしている。

譲渡後もメールなどでやり取りしながら、その後の成長を見守る。「出会えて良かった」「家族の笑顔が増えた」「うちの子が世界で一番可愛い」と語ってくれる里親様。この幸せ便りこそが自分の目指すところだ。

50家族以上の里親様が写真パネルを制作してくれた『保護猫たちのパネル展2023』は、猫たちと暮らす日々が綴られた写真展。撮っている人の笑顔も想像しながら鑑賞してほしい。猫たちの個性と家族のカラーが反映され、どの写真も愛しくてならない。これほど愛が詰まった写真展はないだろう。猫と人の幸せな今が、そこにある。

里親さんの作ったパネル

パネル展チラシ

2023年3月18日〜26日、イオンタウン富士南でパネル展開催

赤石朔さんプロフィール

赤石 朔

保護猫活動家
あかいし さく/保護猫ボランティア団体『ベルソー・デ・シャトンズ』広報担当。2008年富士市生まれで、現在(執筆当時)は富士市立富士中学校2年生。生まれた時から猫とともに暮らし、猫の幸せを願う気持ちと鋭い観察眼で、保護猫たちの体調変化を見逃さない。命をテーマとした学校講演やイベントでの啓発活動など、多方面でメッセージを届けている。

保護猫譲渡会のお知らせ

毎週日曜日に譲渡会を開催しています。
完全予約制。
個別の面会は随時受付。

子猫園ベルソー・デ・シャトンズ
富士市本市場128-1
TEL:080-4929-0117(赤石)

ベルソー・デ・シャトンズ公式Web
Instagram

 

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