ショッピングモールで気軽に学べる『SDGsをもっと知ろう!』

家族で『ゲット・ザ・ポイント』

家族で『ゲット・ザ・ポイント』

未来の地球のためにまず知ることから始めよう!

今やテレビや新聞、ネットで目にしない日はない「SDGs」。しかし、実際のところそれが何かよく分からないという人も少なくないだろう。今回取材したのは、より多くの人にSDGsとは何かを知ってもらい、未来の地球のための第一歩を踏み出すきっかけ作りにしてもらおうと、イオンタウン富士南で開催されているイベントだ。ブースを出展する『富士SDGs実践パートナー』事務局の岩科禎修(いわしなよしなが)さんは、未就学児から大人までが遊びながらSDGsについて学べる『ゲット・ザ・ポイント』というボードゲームを活用しつつ、啓発を図っている。地球上の資源を利用して車やスマホといったアイテムを作り、獲得したポイントを競う単純なルールのため、訪れる人からも分かりやすいと好評だ。それに加え、JICA(国際協力機構)など他の団体とも協力し、世界各地の貧困や飢餓に苦しむ人たちの現状を伝える写真展示も行なう。(2022年)12月のイベントではクジラの骨やイルカの骨格標本の展示なども予定しているそうだ。

富士SDGs実践パートナー事務局の岩科さん

富士SDGs実践パートナー事務局の岩科さん

「買い物に来たついでに、家族や友人と気軽に立ち寄ってSDGsに触れることができるので、商業施設でのイベントは啓蒙活動に向いていると感じます。先日は小さなお子さんを含め3世代でボードゲームを楽しまれたご家族もいましたね。知識の押し付けではなく、遊びながら資源や地球環境について考えることができますし、家族でコミュニケーションを取りながら学んでもらうことで、各家庭でのその後の実践にもつながると思います。」(岩科さん)

SDGsとは、2015年に国連サミットで定められた『持続可能な開発目標』のことで、17のゴールが掲げられている。地球温暖化による異常気象や、森林や資源の減少、貧困や飢餓、差別や人権問題といった多くの課題を、誰一人取り残さず世界のみんなで協力して2030年までに解決しようという共通目標だ。今私たちが享受している豊かな環境を未来に残すためにも、すべきことはたくさんある。でも、そもそも課題を知らないことには行動に結びつかない。「子どもたちは学校で学ぶ機会も多いので、知識は多い。SDGsを身近に感じたことのない大人世代にこそ寄っていただき、まずは知ってもらいたいですね」(同)。

イオン内のイベント会場

買い物をしながら気軽に立ち寄れる

SDGs啓発用の各種ゲーム

SDGs啓発用の各種ゲーム

イベントのもうひとつの柱が、イオンタウン富士南のセントラルコートで、学生や各種団体がSDGsをテーマにした研究や取り組みを発表するステージ『みんなのSDGs宣言』だ。要点をまとめ的確に伝える『10分プレゼン』の手法が世界的にも注目されている現在、一般の買い物客を相手に練習や実践ができる場としても活用でき、登壇者にとっても有意義な場となっている。もちろん、発表を見た人にとっても、SDGsの知識を深め、未来の地球のためにさまざまなことを実行している人の生の声が聞ける大きなチャンスに違いない。

地球のためには、一人ががむしゃらに頑張って100歩進むより、100人で一歩進む方がはるかに大切だ。ふだんはあまりSDGsを身近に感じることのない人たちでも、無理なく社会問題に触れられる貴重な機会となっている本イベント。今後も定期的に開催される予定なので、買い物ついでにふらりと立ち寄ってはいかがだろう。

(ライター/小林千絵)

富士SDGs実践パートナー公式ウェブサイト

https://fuji-sdgs-pp.jimdofree.com/

 

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