地元を楽しむお散歩気分の風呂めぐり【第2回】

風呂めぐり2

お出かけレポート

人生100年時代といわれる昨今、87歳のいまも第一線で活躍されているジャーナリストの田原総一朗さんは、著書『90歳まで働く』の中で、健康法の一つに“ゆっくりお湯につかること”をあげている。肉食もすすめるが、田原さんご自身は魚好きだそうだ。生涯にわたり愛する仕事を精力的に続けるジャーナリスト魂には感服させられる。同時に人生の先輩の良い習慣をマネすることにして、今月も地元の風呂めぐりをすることにした。

新稲子川温泉 ユー・トリオ

イタリアンのシェフがいる山間の天然温泉

ユー・トリオ

山間のゆとり湯『ユー・トリオ』

 

モダンな雰囲気にリニューアルオープンした富士宮市の日帰り温泉『新稲子川温泉ユー・トリオ』。リンスインシャンプーなどは常備されているからこの日はタオルだけを持ち、大人510円の90分コースを選んだ。稲子川温泉の源泉をひいたこの天然温泉は、常緑や落葉樹に囲まれ、森林浴にもぴったりだ。さっそく内風呂に入るとわずかに硫黄の香りを感じた。泉質は硫黄泉と塩化物泉の2種類。硫黄泉はアトピー性皮膚炎や湿疹などに、一方の塩化物泉は保温効果が高く、入浴後いつまでも体がポカポカする。先日、畑の土いじりで腰痛だったのを思い出し、ジェットバスで養生しながら目を閉じた。内風呂に反響する湯音が旅気分をかもしだす。しっかりと温まってから野外へ。湯けむりが寒風に舞う露天風呂と低温のヒノキ湯につかり、半身浴のまま山々の頂に広がる春恋しい青空も味わった。発汗によるデトックス効果を期待してサウナにも入り、ひと汗かいた後は水温約27度の源泉を両足にかけて締めくくった。

同湯の伊藤支配人は「当湯では毎分315リットルと豊富に湧きでる天然温泉を贅沢に100%、水を加えることなく使用しています。イタリアンのシェフが作るおいしいお食事処もあり、また森のキャンプサイトのような高台には屋根付きバーベキュー場も完備し、食材は持ち込み可能ですから、ご家族から団体までお楽しみいただけます。大自然に囲まれた当湯でどうぞゆったりとした自由時間をお過ごしください。」

久しぶりに訪ねた山間の入浴で旅情を感じた。

 

スーパー銭湯 富士湯らぎの里

全国的に評価の高いサウナと外気浴が人気

富士湯らぎの里

サウナ―に大人気『富士湯らぎの里』

 

“ほっとしあわせ”が合言葉のスーパー銭湯『富士湯らぎの里』を日曜日に訪ねた。オープンの午前9時から午後11時まで最大14時間、のんびり滞在できるここの休日料金は900円。シャンプー等は常備されているのでタオルだけ持参した。全館で高血圧などを予防するバナジウム水を使用。内風呂にはスタンド式やパワーマッサージ、電気風呂など体を温めながら水圧等でコリをほぐすさまざまなタイプの設備があった。露天風呂には普通のお湯と比べて血流が4倍以上になるという高濃度炭酸泉があり、糖尿病や冷え性の改善を期待して入浴。ごろ寝ができる野外の縁台で、先客の男性が気持ちよさそうに“外気浴”をしていて、それをマネして畳スペースでくつろいだ。その後、美肌効果のある塩サウナで体に塩を塗って汗を出し、続いて水風呂へ。ざぶざぶと頭から冷水を浴びている客も多いが、私は両足だけにした。お風呂でスッキリした後はロビーで新聞を読み、数々の受賞歴がある人気の唐揚げ店『鶏笑(とりしょう)』をのぞいた。

同湯の高田事業部長は「サウナは日本最大のサウナ検索サイト『サウナイキタイ』で全国的な評価を得ています。露天風呂は外気浴スペースが広く、寝転び用畳スペースなどがあることからリピーターも多いですね。浴槽は他と比較して深いタイプ、ジェットバスの水圧は強力でマッサージ効果が高く、こちらも好評です。本物の『緑茶風呂』などさまざまなイベントを毎月行なっています。温泉で疲れを癒し、明日からの活力を養ってください。」

外気浴ができる縁台のごろ寝が癖になりそうだった。

 

(ライター/佐野一好)

新稲子川温泉ユー・トリオ

富士宮市上稲子1219
TEL:0544-66-0175
営業時間:10:00〜20:00
木曜定休(祝日の場合は翌日)

スーパー銭湯富士湯らぎの里

富士市蓼原227-1
TEL:0545-63-2641
営業時間:9:00〜23:00
第3水曜定休

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