60代ライターの散歩道【道の駅 富士川楽座】

富士川楽座観覧車『フジスカイビュー』

大観覧車フジスカイビュー

お出かけレポート

愛犬のモカ(7歳)が、朝夕の散歩に飽き足らず、お出かけしたいとせがむので、自由に走り回れるドッグランも魅力的な『道の駅富士川楽座』へ遊びに出かけた。

道の駅を上手に利用して秋のお出かけを楽しもう!

愛犬との呑気なドライブは、自宅からほどよい近場とはいえ、ぶらり旅の気分であった。緑色の古風な富士川橋(トラス橋)をくぐると、鉄橋のすじかいが幾何学模様の影となってボンネットに映じ、富士川がはじく夏の日のまぶしさが、遠出したような旅情をかもした。目的地の富士川楽座は、富士市の道の駅であり、東名高速道路(上り線)のサービスエリアにも隣接している。

富士市街からだと、東海道(旧国道1号)を西に向かい、一級河川の富士川にかかる富士川橋を渡って右折、県道富士川身延線を北に進み、東名高速道路の下をくぐるとすぐ左手にある。高速道路を走らずとも沿道から入れるため利便性が高く、週末などは混雑するにぎわいだ。立体駐車場(9時〜20時営業)の他にも駐車場はある。この日も多くの人がいて、「だったら富士山はあれですか?」と、私のような地元民には目をつぶってでも示せる霊峰富士の方角を、関西弁で仰ぎ見るグループにまじって、外国人がアングルを探しながら記念撮影する姿も見受けられた。

ご存じのように道の駅は、沿道にこつ然と現れ、コンビニとはまた違う、何か変わったものが見つかりそうなワクワク感や、心を潤すオアシス感がある。ドライバーや旅人は駐車場、トイレなどを無料で使え、食堂で舌鼓を打ち、特産品を見たり、観光情報を得たり、地域の特色を感じられる憩いの場でもある。

富士川楽座

花や野菜などの産直市

富士川楽座/富士川SA

フードコートや屋台も

 

富士市にはほかに、国道1号富士由比バイパスの新富士川橋のたもとに『道の駅富士』がある。どちらにも利点はあるが、規模では富士川楽座だろう。富士山を遠望でき、フードコートがあるのは似ていても、富士川楽座には犬連れにうれしいドッグラン、プラネタリウム、野菜や果物の産直市、お土産、B級グルメなどの屋台コーナー、駿河湾の食材を楽しめるレストランもある。ときには大道芸人も現れるし、隣のサービスエリアには遠くからでも目立ち、夜間はライトアップされる大観覧車『フジスカイビュー』もある。観覧車にはペット専用ゴンドラがあり、愛らしいペットと一緒に約13分間の空中散歩を楽しめる。全国的に評価の高い富士宮市の『道の駅朝霧高原』に肉薄する吸引力で、今回私は犬連れのため『パノラマレストラン駿河路』などのある屋内に入れず残念だったが、ドッグランで愛犬と過ごしたひとときは、なかなかだった。

富士川楽座/富士川SA

人工芝のドッグラン

富士川楽座からの景色

富士川とわずかに見えた富士山頂

 

我が愛犬モカは、白いフェンスに囲まれたドッグランに入ってリードをとかれると、最初はしっぽを隠して警戒していたが、他の愛らしいワンコと交わるうちに緊張が消え、やがて人工芝の上を走り回った。広さ240平方メートルのドッグランは無料なのに掃除されており、水場やおしっこポール付き専用トイレもあった。犬連れでないと入れないようだから、おのずと犬好きの社交場となり、みんなでワンコを愛でる姿は犬バカそのものだろう。私も目尻を下げどおしだった。

行楽にはお金がかかりがちだ。だが、富士川楽座をぶらり訪ねて、今回は出費がなかった。季節はじきに秋の行楽シーズンに移行する。「おとうちゃん、道の駅を利用すればお得だワン!」と愛犬が私の足元で言ったかは別にして、「道の駅は使えるなあ」と、帰りの車内で呑気に思ったのはたしかだ。

(ライター/佐野一好)

道の駅 富士川楽座

富士市岩淵1488-1
TEL: 0545-81-5555

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