地元を楽しむお散歩気分の風呂めぐり【第3回】
お出かけレポート
懐かしのアイドル・キャンディーズも歌っているが、春はお出かけの季節だ。スニーカーを新調したときみたいに駆け出したくなる。今月はそんな春めく気分のままに妻を誘って、地元の風呂めぐりをした。
野草風呂よもぎ湯
女性の肩こりにもやさしい薬草の湯
宿泊施設も備えた『野草風呂よもぎ湯』は富士市大淵ののどかさの中にたたずんでいた。山野に自生するキク科の多年草・よもぎは、漢方の万能薬で、肩こり・腰痛・神経痛ほか、アトピー・切り傷などにも効果的だという。ここでは自家栽培したものを煮だして使用している。普通は大人600円だが、富士・富士宮市民を証明できたため、地元割引として100円引きの恩恵を受けた。同行の妻とは女湯の前で別れ、タオル片手に男湯へ。さっそく驚いたのは、内風呂の湯の色だ。風景が映り込むほどの黒色で、のぞきこむと鏡のように自分の顔が映った。この野草風呂は効きそうだ、と思いながら、そろそろと肩までつかる。以前、庭木のせん定で手首をケガしており、天然よもぎ湯につかって手首をほぐす。そうしながら、鼻から湯けむりを吸うと薬草香(やくそうか)が肺まで届いて、気分がゆったりした。浴室内の大きな窓からは真昼の陽光と緑の群生林が見え、お湯と森林浴を同時に楽しんだ。湯後に感想をきくと、「ゆっくり入浴して肩が軽くなった。よもぎ成分で肌がなめらかになったかな」と妻談。
同湯の深澤マネージャーは「天然のよもぎ湯は疲れを取ってくれると好評です。スポーツ合宿、富士登山の宿、バーベキュー、ドッグランなど、日帰り入浴だけでなく、さまざまにご利用ください」とアピールした。
あさぎり温泉風の湯
肌の老化を予防するバナジウム温泉
翌週は富士宮市上井出の『あさぎり温泉風の湯』へ。国道139号線の上井出インターを下り、県道71号線を北上するとすぐに見つかり、入浴料大人1,000円を支払う。シャンプー等はあるため、タオルだけを持参した。ここの魅力は富士山の“バナジウム天然水”を使用したお風呂だ。数百年の時を経て富士山麓に湧く深層水には、新陳代謝をうながし、肌の老化予防など、美容と健康に効き目があるミネラルが豊富に含まれている。家族連れや若者グループに混じって、まずは内風呂を楽しんだ。その後は露天の炭酸泉につかる。しゅわしゅわの炭酸の泡が肌一面に付着して気持ちがいい。炭酸泉には心臓病・高血圧などの予防効果があるとか。雨の日にも安心な屋根付き露天風呂からは、サクラのこずえが風にゆらぐ風景が見え、さわやかな高原の春風が長湯を誘った。「炭酸泉の炭酸が強くてすごくいい。サウナにも入ってきた」と妻談。お風呂上がりには無料の飲用バナジウム水をいただき、改めて富士山の恵みに感謝した。
同湯の金田(かねだ)店長は「田貫湖や朝霧高原のほか、富士山観光のお客様で土日は混雑しますが、平日は比較的空いています。手づくりのお食事処もありますから、地元の方ならできれば空いている平日にいらして、朝からゆっくりしていただくとお得感があると思います」と地元向けのコメントをした。
これからの季節はアクティビティー&お風呂も楽しいだろう。
(ライター/佐野一好)
富士市大淵1565-2
TEL:0545-35-6666
営業時間:土・日曜 10:00~20:00
※平日・祝日の営業時間などは
直接お問い合わせください
富士宮市上井出3470-1
TEL:0544-54-2331
営業時間:10:00~22:00
火曜定休(祝日の場合は翌日)
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